Yuuka

東京では先月お盆を終えたところが多いですが、地方では今月の13日からがお盆ですので帰省される方も多いと思います。



 



お盆は正式には盂蘭盆会といい、古代インド語である梵語でウランバナの音訳、「逆さまに吊されるような苦しみ」を除くという意味があります。

「盂蘭盆経」というお経があり、それによると、お釈迦さまの十大弟子の一人で「神通第一」といわれる目連さまが、ある日、亡くなった自分の母親のことを神通力を使って見ていると、なんと母親は餓鬼の世界に落ちて、苦しみにあえいでいました。目蓮さまにとっては優しい母でしたが、我が子可愛さの余り知らず知らずのうち貪欲の悪業を重ね、他人にも迷惑をかけてしまっていたのです。びっくりした目連さまは、お釈迦さまの所へ飛んで行き、どうしたらよいかを相談しました。するとお釈迦さまは、「(安居)大変な修行を終えた僧たちが集まって反省会を行うから、彼らにごちそうをして、心から供養しなさい」とおっしゃり、その通りにすると、目連さまの母親は餓鬼の苦しみから救われという話がお盆の由来です。






 

ガキ大将など、一般的には子供のことをいささかいやしんで呼ぶときに使われるガキという言葉。これは本来この世の行為の善悪によって、次の世の行き先が決まる六つの世界(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天)の一つで、この世でのむさぼりの報いとして、飢えや乾きの苦しみに満ちた餓鬼道に落ちたものをいいます。絵本などで餓鬼の絵を見たことがある方もいると思います。手足がやせ細っていて、お腹だけ膨れ上がって、爪がものすごくのびている姿です。大きく膨れ上がったお腹は止むことのない肥大した欲望を表し、やせ細った手足は感謝することを知らない貧しい心を表し、伸びた爪はなんでもかんでも自分のところにかき集めなければすまない姿勢を表しています。


 






この姿、私たちとは無縁のものではなくまさに現代の私たちのようではないかとってしいます。

ある番組で部屋の収納のプロが、収納は風が通るようにスペースを残しましょうといっていました。ついつい足りないと思い込んでぎゅうぎゅうに詰め込んでしまう私達、あれも必要、これも持っておいた方がいいかも、これを持ったら今度はこれも必要になっちゃって、れもこれも譲れない・・と次々に貪りの心が表れて、窮屈になっているのにそれに気づかずまだまだ欲しいと苦しんでいるのです

お釈迦さまは弟子に三衣一鉢(さんねいっぱつ)3種の衣と托鉢の為の鉢しか持つことを許しませんでした。それは、ものを余分にもつことは真理に到達するための障害になると考えたからです。






 

ヨガは元を辿ると悟りを得るための修行の一つ、お釈迦さまもヨガをしていたといわれています。

ヨガを経験した方はお分かりと思いますが、ヨガはなにも道具がいらないのです1畳分のスペースがあればこの身一つで満足感や幸福感を得られます。いつでもどこにいてもどんな環境でも、今すぐにヨガを行うことができるのです。災害が絶えない日本。避難所での生活を強いられている方にインターネットを通じてヨガの動画レッスンを届けさせていただきました。ヨガをして不安が少し和らいだ、元気が出たとの声をいただいたことあります。

幸せは外に探し求めるのではなく、目を閉じた内側にこそ存在するのではないでしょうか。

それに気づかせてくれるヨガ。ヨガをしていると無駄なものがそぎ落とされていきます。体の脂肪もそうだし、家にはヨガをするスペースが生まれ、どんどん環境がシンプルになっていきます

ヨガをすることで自分自身にもスペースができて、風が通りぬけるような清々しさとゆとりが生まれるのです







しかし一度クリアになったと思っても、鬼は大変根強く私たちの心の奥底に巣を作っています。何度も何度もメンテナンスが必要なのです。そういったときにこそ仏教とヨガが私たちをサポートしてくれるのではないでしょうか

ヨガは体のお掃除、整理整頓です。たっぷりと呼吸を体に広げながら今日のメンテナンスを初めて行きましょう。

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